しかし、音響的に箱が小さ過ぎたのは当時から分かってました。なかなか作り直す時間が取れなかったのですが、今回は家に籠りっぱなしなので思い切って箱を作る事にしました。
材料はパインの集積材で、これが音的にいいかどうかではなく、安くて見た目がきれいだったからという安直な理由です。新しい箱の材料の上にスピーカーを乗せてみました。
40数年ぶりにスピーカーを開けました。密閉型スピーカーですから昔の空気がそのまま入っていたのでしょうね。
取り出したユニットを左右分材料の上に乗せました。ひとつ3.7㎏もあります。
L字型に板を組みます。
コの字型に組みあがった段階でユニットを乗せてみました。異様に後ろに長いのが分かるでしょう。
このままでは箱の中で音が反射しますので、40数年前に入れた吸音材を再利用します。実際にはこれではとても足りないので毛糸や他の秘密の材料を沢山入れました。
仮組み立てで2台音出ししましたら、盛大に箱鳴りがしました。そこで魂柱を入れる事にしました。
魂柱一本ではまだ鳴りやまないので十文字に場所をずらして入れます。
スピーカー保護ネット兼デフューザーとしてパンチングメタルをスピーカーの前にセットします。これで高次倍音が分散してステレオ効果が増します。
出来上がりました。なぜ前後に長いのか、それはアップライトピアノの上に乗せる環境で最大の容積を確保するためです。塗装をしないのは木の呼吸を妨げないためです。これであと何十年持つでしょうか。次に開けた時にコロナウイルスが出てきたら怖いですね。出来上がったスピーカーの音は今までの狭い容積に押さえつけられていた中低音が伸び伸びと鳴りだし、高音も羽が生えて飛び出すように活き活きしました\(^o^)/。何度も聴いたCDを聴いても今まで聴こえた事の無い声部が浮かび上がってきました。今まで自由に振動させてあげなくてごめんm(__)m